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〜教育と、教育観を再構築し続けるコミュニティ〜
2025年05月10日 (Sat)
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2009年11月08日 (Sun)

沖縄・那覇の国際通りのほど近くに、一風変わった学校があります。

去年の2月、私たちは仲間と一緒に、その学校・珊瑚舎スコーレを訪ねました。

 

珊瑚舎スコーレは、このブログでも最近紹介した、埼玉の自由の森学園という私学で校長をしていた星野人史さんが、「もっと小さな、一人ひとりとじっくり付き合える、顔の見える学校が創りたい」と沖縄に移住し、コツコツと人とのつながりを紡ぎながら設立にこぎつけた、思いの詰まった学校。

中等部、高等部、専門部があります。

 

お昼過ぎに珊瑚舎に着くと、高校生らしきの女の子がほかのメンバー(中学生もいる)に何やらレクチャー中。

よくよく聞けば、うりずん庭(うりずんなー)というイベントの準備中のようで、うりずん庭の企画のひとつ、波打ち際博物館をかたちにするためのフィールドワークの事前学習でした。

珊瑚はどのようにできているのか、造礁珊瑚とそれ以外の違い、フィールドワークに行く備瀬集落についてetc…

 

「ほえーー・・・すごい」

 

彼女の知識量と説明のうまさに、しばし圧倒される私たち。

この授業は、彼女のレクチャーとフィールドワークの手順などなどの説明で終わり、次は実際に本部町というところの備瀬集落に出かけて地形を見たり、博物館に展示するジオラマをつくるための材料を調達するとのことでした。

高校生がテキパキと授業を進めている(先生はほぼ喋らない)ことに驚きを隠せないメンバーも。


zyugyou7.jpgensoku2.jpg

hatake13.jpgzyugyou14.jpg

着いたのが遅かったこともあり、残念ながら授業に入れたのは1時間。

国際通りで夕食を食べてから珊瑚舎に戻ったら・・・びっくり。元気なおばあたちが、ゾロゾロと階段を上がってきます。

珊瑚舎スコーレには昼間の部だけではなく、沖縄県で唯一の夜間中学を擁している学校なんです。

戦争や貧困で学齢期に学校に通えなかったおじい、おばあたちがこうして夜になると集まってきて、文字を学んで文章を書いたり、計算を習ったり。

訪問した私たちはもちろんそのことは知っていたのですが、まさか総勢60人のおばあたちがやってくるとは!(昼間いた生徒は10人ぐらい)

私が入らせてもらったクラスは作文の授業で、おばあたちがそれぞれ「子どもの頃の思い出」をテーマに書いてきた作文を読み合い、感想を言い合っていました。自然と貧乏で苦労した話や戦争の話が出てきて、「このおばあたち一人ひとりに生きてきた物語があるんだなぁ」なんていうめちゃくちゃ当たり前なことを強烈に感じさせられて、うまく言葉になりませんでした。

この人たちは、単に文字を書けるようになったり、計算ができるようになったりするためだけに通ってくるんじゃない。ここで学ぶことを通して、自分を再発見してるんだ――そう思いました。

 
yakan2.jpgyakan1.jpg

私は、今までずっと誰かのために生きてきた。子どもの頃は親や弟妹のため。結婚してからは夫のため。子どもができてからは子どもたちのため。夫が先立ち、子どもが独り立ちして、これからは自分のために生きよう、と思い、ここに来た。勉強して、学歴が欲しいなんて今さら思ってない。そうじゃなくて、ここで学ぶことで私は新しい私と出会いたい。

 

星野さんが教えてくれた、あるおばあの言葉です。

 

珊瑚舎スコーレは、学校というのは「自分を創る」手伝いをするところ、と宣言しています。
人や世の中や、自然、そして自分とどう向き合って生きてきて、これからどう生きていくのか。

単に、知識がある方が便利だから、学力があるほうが選択肢が増えるから、というだけでなく、学ぶということを通して、自分の意志で自分を創っていく場所が学校。

 

なんともステキじゃないですか?

 

私はめちゃくちゃイイと思ったんですよね。

 

星野さんが以前いた自由の森学園に行った時もそうでしたが、珊瑚舎スコーレに行って、私は改めて学校って何だろう、学ぶって何だろう、自分って何だろう、ということを考えさせられ、そして「自分を創る」授業って一体どうやってつくればいいん!?と悩んだりもしました。

 

126日に開催する教育みらいフォーラムvol.2には、私にそんな揺らぎを与えてくれた珊瑚舎スコーレの代表・星野人史さんが沖縄から駆けつけてくださいます。

「自分を創る授業づくり」をテーマにお話を聞き、実際に授業プランを考えてみよう!というワークショップをやります。

実際に、長い間学校で教員として、子どもたちとかかわり、授業をつくってきた星野さんならではの教育哲学が聞けて、しかも「自分を創る」授業づくりのポイントが教えてもらえて、実際にプランもつくることができるという・・・盛りだくさんな内容。

特に教員の方には、かなりお得だと思います。話を聞くだけじゃなく実際に現場で活かせるっていう点ですっごくおすすめなので、興味がある方はぜひお申し込みください^^

 

みどり


※ 写真は珊瑚舎スコーレのホームページからお借りしました。
 

* * * *

 

教育みらいフォーラムvol.2 「自分を創る授業づくり~沖縄・珊瑚舎スコーレの教室から~」

■ 日時 126日(日)13:00 OPEN / 13:30 ~ 16:30
■ 場所 三津寺

13fc0215.JPG

■ ゲスト 星野人史さん(NPO法人 珊瑚舎スコーレ 代表 / http://sangosya.com/ )
参加費  一般 3000円 / 学生 2500円
  ※交流会は別途1000円。
    ※2回とも参加の方は、2回目1000円引き。
  ※会員割引 500円。

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CORE+は「教育にかかわる一人ひとりが、自分たちで考え、選び、動く、社会文化を創造する」ことをミッションに活動しています。
さまざまな学校やこどもの居場所へのスタディツアーや、多様な学校や団体が一堂に集う教育の祭典EDU★COLLEなど、イベントの企画運営を主に行なっています。

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